高校生の財力って、弱々しい。
うちの学校はバイト禁止だから、なおさら。
だから、友達をLIVEに連れてってあげるなんて、とてもじゃないけど出来ない。誘っておいて全額負担させるなんてそんなことできない。
でも、それでも、大学生になってからでもいいから、絶対にいつかポルノのLIVEに連れていきたい友達がいる。
その子は、クラスの出席番号が一個違いの女の子。
人見知りのわたしに、クラスが一緒になってすぐに話しかけてくれた子。
同じ中学出身以外の高校最初のわたしの友達。
なぜそんな子を連れていきたいと思ったのか。
ことの発端としては、
その子のカラオケの十八番がサウダージであり、またある程度ポルノの曲に対しての知識があったことが挙げられると思う。
具体的に言うなら、サウダージ、アゲハ蝶以外にもMアワ、アポロ辺りも歌詞を見せれば歌えるくらい。
えっそれくらい常識じゃねと思う人もいるよな絶対…でも周りはまじでサウダージかアゲハ蝶で止まっているので…
実際アポロを微塵も知らない部活の友達いたし。(ちょっと歌って見せたらいい曲じゃんとは言ってくれたけど…)
わたしより上の世代の方にとっては、ジェネレーションギャップってこーゆうことなのかも。
まあとにかく、他の人よりちょっと多く曲を知ってくれていることが嬉しかった訳で。
あとタイミングが良かったのが、TFTでのアゲハ蝶の投稿。
まじでアゲハ蝶だけでも見ろと布教。
見たその子、絶賛。
「ほんと声が衰えないよねぇ」
といった趣旨の感想。
あぁ。この子はわかってる。
流れで同時期出てたTHEDAYも勧めておく。
その子、ほんとに見てきてくれる。なんていい子。
友「音高くない?!」
我「でしょ、この人何歳だと思う」
友「えー…40くらい?」
我「これ歌ってる時点では48、あと一ヶ月もしないで49になる」
友「え…不老不死?」
そう思うだろう、わたしもそう思った。
それはそうとて、少しずつ沼に引きずり込めている。そんな気がした。
その後も、わたしがワズビルに参戦することを決めたときもチケット当たるよう一緒に願ってくれたり。
そんな感じで惰性で日々を過ごしていって、なんだかんだワズビル当日。
その日は午前に模試があったからその子と会えたわけで。
模試終わったら、「いってらっしゃい!楽しんできてね!」と。
本当、他人の幸せを自分のことのように嬉しそうに見守ってくれる。
将来絶対いい大人になるで、これ。(予言)
インスタに挙げた長ったらしいストーリーも、全部みていいね押してくれた。
そして帰ってきていつも通りの学校。
そしてわたしはその子に見せてしまったのだ。
Xに上がってる撮影可能ゾーンの動画を。
もともと雰囲気だけでも伝わればいいなと思ってなんとなくで見せただけだった。
でも、その子は…
友「えっボーカルの人めっちゃかわいくない?えっギターの人もかわいい…えっ…」
「ポルノグラフィティ、かわいくない?」
そう、彼女は気づいてしまったのだ。
というか、その感想は完全にファンが持つ『ソレ』なのだ。
この子…素質ありすぎじゃない?
そしてかわいいという感想に味を占めたわたしは…
WINDING ROADのMVを見せたり。DISPATCHERSのキャラメルマキアート回を見せたり。
北海道公演以外のワズビル映像も見せまくった。
そしてある日わたしが一言、
「あーいつか○○(友の名前)もLIVE連れていきたいな~」
これ半分おふざけで言ったのに…
友「え!絶対連れてって!わたしも行きたい!」
え…
そ…そうかそうか…
うぅ…
同世代でこんなにわかってくれる人がいるなんて…
いつか、いつか絶対、連れてってやるからな…!
完